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失業中の私は [ぐちぐち]


pear3-1.gif8月末、というかほぼ半ばから、意思に反して
何の仕事もしなかった。

7月ごろも作品の途切れたことがあって、
そのときは、忙しかった今年の前半のぶんまで
休みがとれる、と嬉しかったりもしたけれど、今度は違った。

先の予想がまるでつかなくて、どうなることかと
不安で不安で。

例えば「明日から来なくていい」みたいな派遣切りも
そりゃ困るだろうけど、“ああ私は失業したんだ”と
自分の状況はわかるわけでしょ。思い知らされるというか。

でも、フリーランスの字幕翻訳家である私は違う。
自分が切られたのかどうか、わからないのだ。
待ってればいいのか慌てるべきなのかわからず
様子をうかがっているうちに
惰眠をむさぼるだけの日々が1か月も過ぎてしまった。。。


 

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しらせ [ぐだぐだ]


cakeplate.gif
 最初のしらせは、
 伯母の携帯からだった。

 
 午後7時半すぎのこと、仕事で
 神田にいた弟は、即、東京駅へ行き
 広島どまりの最終新幹線に乗り、
 下松までレンタカーを飛ばしたけれど
 三鷹にいた私にはどうしようもない時間だった。
 大慌てで仕事の段取りをつけ
荷造りをして、
 新幹線の始発を待つしかなかった。

  
  “なんとか意識のあるうちに、お子さんと会わせよう”と、
   主治医が私たちを呼び戻させたのだが、
  父は私たちを認識できていなかっただけでなく
   私たちからも“こんなのお父さんじゃない”としか思えないような、
    ゾンビと獣の混ざったみたいな状態だった。

  
                                     
  
父は2~3日で意識と理性をかなり取り戻し、
  話もできるようになったし、私たちは親孝行の真似事もできた。
  弟は、退院後の話までしながら、一足先に
  横浜に戻っていった。
  私もある朝、夕方の新幹線でいったん東京に戻ろうと
  スーツケースを持って病室へ行った。
  だが、朝の光の中、父はひどく弱って見えた。
  私は帰京を取りやめた。


  それから1日。力は薄れていきつつも、父は穏やかだった。
  この状態がしばらく続くのだと思えた。

  早目に床についたその夜、私はなかなか寝つけず、
  うとうとっとしたところで、ハッと目が覚めた。
  ベッドで体が上下に揺れている。地震かと思った。
  だが、それは自分の鼓動だった。
  何かの入り口で友達に話しかけられて「やだ、間に合わない」と
  焦っている夢を見ていた。


muf1.gifmuf2.gifmuf3.gif  母から電話でしらせがあったのは、
  その直後だった。


  病室に駆けつけたとき、父は
  心臓マッサージを受けていた。
  主治医はその後で、臨終の宣告をしてくれた。
  でもたぶん、父の命の火が消えたのは、
  私が「間に合わない!」と目覚めた瞬間だったのだろう。
  

  安手の怪談みたいだけど、私は、あれが
  しらせだったと信じている。信じたい。
  父がしらせてくれたのだ、と。

  

 


タグ:別れの挨拶
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どまんなか? それともハズレ?/「グーグーだって猫である」 [ぐだぐだ]


dryflower3.gif先日やっと、「グーグーだって猫である」を
観に行った。
ほとんどの地方で上映は終わって
しまっているのだけど、なにしろ吉祥寺
ご当地。
10月いっぱいは上映するらしい。

とはいえ劇場はガラガラ。客はせいぜい
10人ほど。
上映開始5分前までは、貸切なのか?と
ちょっと興奮したぐらい。

始まってみると、映画はモロにリアルに吉祥寺!
私が普通にお散歩する公園、お茶するカフェ、
足を休める広場、ぶらぶらのぞいて歩く商店街、
そんななかでドラマが進んでいく。
なんだか不思議な気持ちになってしまった。

①猫を愛する②自宅で原稿をかく職業の
③40代の女性が④婦人科の病気を乗り越えていく
という物語なのだけど
①~④までビッタリ自分と重なってしまう。
しかも舞台は、私にとってごくごく日常的な町なのだ。

自分の人生の別バージョンを
かいま見たんじゃないかって錯覚を
起こしてしまいそうだった。

ほんわりとした雰囲気で魅力的なキョンキョン
(錯覚のしようがないほど自分とは違っている、と、
それぐらい分かる理性はあるのだ~)、
自然でまっすぐで、かわいい上野樹里ちゃん、
そして細野晴臣の音楽も、心が思わずのんびりするような
あたたかさで、すてきだった。

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自覚あるおばさんのファッション? [ぐだぐだ]


大学の一般公開講座に週2回。
その時間的負担がどんなものかはさておき、
ほぼ家に引きこもって仕事をしていた私には
「人の大勢いる場所へ行く」というのはけっこう大イベント
大学そのものは三鷹の奥地で、おされな街とは程遠いけれど、
現役の学生さんたちは本物のヤング(言い方が年寄り)だ。

そんななか、どう装えば見苦しくないか。
これは大問題!
日ごろ、同年代の友人と会うときには、年のワリには
そこそこ若げな格好をしていて、それはそれでOKなのだけど
本当に若い人に紛れるとなると、若ぶったいでたちは、逆に
大変惨め、でもあり、屈辱的、ですらある。
そのくらいの自覚というか自分を客観視する理性は持ってる。
でも私、体型や顔のつくりが、“かっこいいマダムのファッション”とか
“できる女のファッション”とかいうものを受けつけない、
似合わねー! のだ。困った!

              hmjuice3.gif

そんなわけで、不必要なフリルやレースでかわい子ぶらない、
ごくごく地味だけど着心地は追求してますよ、と感じられる、
そんなスタイルを目指して装うことに、しております。
達成できているかどうかは疑問だけど(そもそも出かけるのに
いつも時間ギリギリだからなあ)。

こんなふうに、自分の身だしなみに注意を払うということ、
これはやっぱり社会人としては必要なことなので、
それだけでも公開講座を受けてヨカッタ、と
思ったりする今日このごろ。


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心の膝カックン [ぐだぐだ]


連休に帰省したとき、大学公開講座を受けているという話をしたら
母が「また勉強して、先生になったらええわ」と言い出した。
娘をいくつだと心得てる? 今さら教職めざせってか?
昔から、母も、今は亡き祖母も、私の進路についてはとにかく
教師になれ”の一辺倒。
たいした企業がなく、地元の銀行などお堅い職場は
短大卒しか採用しなかった私の故郷。
4年制大学卒業の女子は、教師になるか玉の輿にのるか
それが「上がり=ゴール」。
だから、私が目指すべきは教師だった。
それは、わかる。
だから、母の頭には「娘は先生になってほしい」と
強く強くインプットされていたのだ。
それは、わかる。

だけど、私は今の仕事を始めてもう20年、
そこそこ評価も得ていて、ちゃんと稼いでいる。
私がやっているのは字幕翻訳で、吹き替えとは別物だということ、
それがどうしても理解できないようだ、とは薄々感じていたけれど
手がけた作品がテレビで放映されたりDVDになったりしたら
知らせたり送ったりしているし、
母にも喜んでもらえている、と思っていた。
好きな仕事を頑張っているのだと、
それはわかってもらえていると思っていた。

でも違った。

母は今でも、娘には先生になってほしいと思っていたんだ。

母はその場で思いついたことを口に出しただけで
価値観の違い、とかそんな大きなことじゃない、
気にすることはない、とわかっているし
普段は忘れているのだけど、何かした拍子にふと
“ああ、お母さんは私の生業が不満なんだ”と思ったりすると
膝カックンされたみたいに力が抜けかける。
そのまま倒れたりはしないけど、ちょっとカッコ悪い、
そんな感じの今日このごろ。

              wine1.gif


タグ:母の一言
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